《……家来る?》 「え!?」 電話越しに、予想外のことを言われた。 莉桜が自分の家に俺を呼ぶなんて初めてで、若干本当に行っていいのか戸惑う。 だけど莉桜がせっかくそう言ってくれているので…… 「行く」 ただ一言、そう返した。 「あがって」 「おう」 そのあと、近くのコンビニで待ち合わせて、俺たちは莉桜の家に向かった。 顔を合わせた莉桜は、さっきの取り乱した姿なんて一切感じさせないいつもの調子だ。