莉桜の意識はそのまま絶え、俺はそっとベッドへ横にならせた。 眠る莉桜の顔は、まだ少し悲痛に歪んでいて、俺には見えない何かと戦っているようだった。 莉桜の太ももに残る傷痕。 あれはいったい、何を意味するんだろうか……。 近付けば近付くほど、 どんどん分からないことが増えていくばかり。 「いいかげん、もっと俺を頼れよ……」 俺は莉桜の手を握り締め、嘆くことしかできなかった。