ドサッ!!と大きな音とともに、俺は地面に倒れこんだ。


「セーフ……」
「……」


どうやら、なんとか莉桜を地面に打ち付けずに済んで、受け止められたようだ。


「ようやく捕まえた」
「……っ」


俺は尻餅をついたまま、莉桜を抱きしめた。


「な、んでっ……
 なんであたしに構うのっ……」

「わかんねぇ。
 でも、好きになっちまったんだからしょうがねぇじゃん」

「それでもダメなんだってばっ……。
 アンタだけはっ……」

「うるせー」


ごちゃごちゃ言う莉桜を黙らせたくて、俺は莉桜を自分の胸にぐっと押しつける。



「その、ダメって言うものなんか、俺がぶち壊してやる」



莉桜はただ、俺の腕の中で声を押し殺して泣いた。