「いててっ……」


枝を腕にひっかけたみたいで、激痛が走る。

覗きこんでみると、血が滲み出ていた。


その時……



「………れん…」



かすかに聞こえた、その子の声。


「え?」


俺はその声に顔を上げた。

だけどその子を見た瞬間、体中に電気が走ったような衝撃を受けた。



一言でいえば、絶世の美女。

サラサラの髪の毛に、雪のように白い肌。
ぱっちりとした二重まぶたに、ほんの少しだけぷっくりとした唇。

すらっとした身長に、小さい顔。


さっきの男が、中身を知らずに告白してしまう気も、わからなくもなかった。