「あ、あがって……」
「お邪魔します」


緊張する俺に、普通に部屋に入っていく彼女。

正直、今頭の中はパニック状態だった。


女が部屋に入ること自体、もう1年ぶり。
すっかり女っけのなくなったこの部屋は、完全に色気ゼロの部屋だった。

かろうじて、綺麗好きのほうなので、散らかってはいないけど。


「えっと……」
「ティーシャツ。貸して」
「あ、はいっ」


言われるがままに、クローゼットの中から一枚のティーシャツを取り出す。

だけど渡して気が付いた。


あれ?
もしかして、これを部屋着にする感じ??


そう思った時には遅かった。


「ちょっ!まっ……」


彼女は俺の目の前で、着ている服を脱ぎ始めていた。