(止まっていたあたしの時間に
あなたは言った
「一緒に生きよう」
その言葉 信じていいよね……
あなたのコトバで 止まっていた針が動き出す
動き出した今 あなたに伝えたい
あたしは あなたと一緒に生きたい)
そうだ……
俺はこんなところにいちゃいけない。
だって俺が言ったんだから……。
(樹?)
俺のすぐ横にいる莉桜が、首をかしげて覗き込んでくる。
一つ一つの仕草が、まるで俺の願望を表しているように可愛らしく反応する。
だけど……
(俺が好きな莉桜は、そんな莉桜じゃない)
(いつ……)
(莉桜。ごめんな、遅くなっちまって……。
すぐ莉桜のもとに戻るから)
そして目を閉じ、莉桜を想った。
強気で…
クールで……
不器用な……
俺の好きな莉桜を―――。

