夢を見た。


とても幸せな…
そして温かい……。


ふわふわとした夢。



(樹っ…)
(莉桜……)


俺に手を振って駆け寄る莉桜。

俺も笑顔で答えると、莉桜へと歩き出した。


(樹。大好き)


莉桜から吐き出される言葉は、甘い言葉ばかり。
向けられるものは、まぶしいくらいの笑顔。


あれ……?

莉桜ってこんなヤツだっけ……?



時々ふと思うけど、


(樹、キスして……)


そんなふうに莉桜に迫られて、拒む理由なんてなく
俺は幸せな時間を過ごしていた。