「……っ…莉桜っ……」

「ぁっ……い、つきっ……」


俺と莉桜がひとつになって、莉桜が俺の体にしがみつく。

俺も莉桜の首の下に腕を回し、これ以上ないってくらい強く抱きしめた。


耳元での吐息交じりの莉桜の声は、俺をおかしくさせるのに十分で、俺は必死に莉桜を求めた。



「い、つきっ……樹っ……」



莉桜に呼ばれるその名前が、なんとも言えないほど愛しくて、熱い涙がこみ上げてきた。



「莉桜っ……」

「樹っ……好きっ…大好きだよ……」



にこりと笑って愛を奏でる莉桜。


その言葉を聞いた瞬間、堪えていた涙が零れ落ちた。


莉桜はその涙をそっと指で拭うと、再び優しい笑みを俺に向けてくれた。



「俺も……愛してる……」



そして小さな唇に、
ありったけの愛を込めて口づけた。