唇を離すと、涙をぽろぽろこぼした莉桜がいた。


いつもの強気でクールな莉桜からは想像できない。

だけど本当は、いつも心の奥底で、これだけのものを背負っていたんだ。



「莉桜……

 好き。すげぇ好き……」


「…っ」



俺の告白に、莉桜は顔を赤くする。

今までも何度か好きと言ったことはあったけど、こんなふうに反応をしたのは初めてだ。


「莉桜は?」
「え?」
「俺のこと、どう思ってる?」


さっき、立ち聞きしているときには、なんとなくの言葉で聞いた。


だけど、確かな言葉で、莉桜の口から聞きたかった。