「……終わらせて…たまるかよっ……」


俺は、住所の書かれた紙を、手のひらでくしゃっと握り締めた。


ようやく、「俺」という存在を見てくれてきた莉桜。

それなのに、こんなことで終わらせたくない。


莉桜が昔の恋人と俺を、どう思っているかよりも
俺が莉桜をどう思っているかほうが大事だから。



莉桜……

たとえお前が、蓮さんと俺を重ねてみてたとしても
俺がお前を好きでいることには変わらないから……。



俺は、明日莉桜に会いに行くことを決めた。