(………ほんと…似てないなぁ…)
(ただ樹と一緒の時間を過ごしたかっただけ。
それだけじゃダメ?)
思い返せば、いつも「俺」という存在にこだわっていた莉桜。
比べるな、って言うほうが無理なのかもしれない。
あそこまで容姿が似ていれば、誰だって気になるのは当たり前。
それでもいつも、俺のいいところを探してくれて、そこを受け入れてくれて……
(あはははっ……樹、ウケるっ……)
俺の隣で、心から笑うことをしてくれるようになった。
(明日来ないと、本当に莉桜と終わっちゃうかもよ?)
次に思い出されたのは、浩介さんの最後の言葉。
終わる……。
本当に……?
せっかく積み重ねてきたものが、
俺のつまらないプライドで終わろうとしているんだ。