家に帰ってから、俺はベッドに仰向けになっていた。


浩介さんからもらった紙切れを眺める。

住所とともに書かれた、所在地の名称。


きっとここは……


「……はぁ…」


思わずため息が漏れた。



正直、どうしたらいいのか分からない。

俺はそこまでの覚悟があるのだろうか……。


真相を知って、大きく拒絶した莉桜。
たとえ俺が割り切って近付いたとしても、莉桜はまた、俺を拒絶するんじゃないだろうか……。


もしまた、莉桜に拒絶されたら俺は……。



(そういう樹、好きだよ)



ふいに思い出された、莉桜の言葉……。