十二の暦の物語【短編集】

**** **** 受験会場 **** ****
『結局両方教えきれなかったね…』
「だな」
『何か不安になってきたね…』
「だな」

駅から出て15分。受験会場である大学の大きな門を見上げて呟く

やばい。本気で不安になってきた

「ま、とりあえず全力でいきましょーや」

のんびりした声で言われると、何となく落ち着く

「サラ受験番号いくつー?」
『6184…』
「あ、じゃあ俺と遠いー。カンニングさせてやろーと思ったのに」
『点数不安な祐雅の為にカンニングさせてやろーとしたのはウチの方です』

こうやって何気に笑わせてくれるのが祐雅の最大の好きなところ

「頑張ろう」
『うん』

決意して、会場に入った


絶対

祐雅と

同じ学校に


入る!!!!