十二の暦の物語【短編集】

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「はー!?分かんねー!!」
『うるっさいなさっきから!!ココが電車の中だって自覚してんの!?』
「や、サラも充分五月蝿くね」

さっきの駅から3駅
祐雅に英語を教え込むのはバスケで3ポイントを3回連続成功させる事並にめっちゃめちゃ難しい事だと気がついてしまいました

1コでも分かんないのあったら騒ぐし
分かったは分かったでテンション上げ教えるの中断させるし
コイツ絶対「俺は日本人なんだから英語なんて話せなくてイイ」って言うタイプだな

「つーか俺日本人だしー。英語とか無くても生きていけんじゃね」

ホラ

『じゃあ英語の答案真っ白で志望校に落ちてしまえ』
「ソレは無理」
『ならばちゃんと聞け。ウチだって日本史勉強したいんだから』
「…ぅっす…」

あ、
てゆーかさ
祐雅日本史めっちゃ得意じゃん
教えてもらえばイイじゃん

「あ!あとサラ!俺ココも分かんねー!!」



無理だ

あと4駅の間に教えてもらうなんて出来ない
てか英語教え切れないかもしれん