「一生物だし。ちゃんとしたいし…」 「健司…」 健司の熱い眼差しを見て、私は真剣に考える。 「これ、かわいい…」 「どれ?」 指さしたのは、ピンクの小さな宝石がついている。それはよく見ると花の形。 「おー。いいな。」 「でも高いよ?」 「へーき!」 すいませーん、と店員に声をかける背中姿がカッコよくて。 逞しくて。 なんだか目尻が熱くなった。