先輩たちは話に飽きたらしく、自分たちの布団に戻っていった。


私も布団に入ったけど、まだ眠くはなかった。


寝返りをすると、隣の小百合先輩と目があった。


聞いてみてもいいよね。

私も色々聞かれたんだし。



「それより小百合先輩は彼氏とかいないんですか?」


ずっと気になっていたけれど、聞けなかったこと。


だって小百合先輩と2人になるチャンスはあんまりなくて、前田先輩と弘樹が一緒のことが多かったから。



「彼氏はいないよ」


「じゃあ、好きな人は?」


「それは、内緒」


「えー、内緒ってことはいるって事ですか?」


「内緒は内緒」




何度も聞いてみたのに、結局教えてはくれなかった。


「ほら、亜美と小百合、そろそろおしゃべりやめて、寝るよ。明日も練習試合なんだから」


先輩から注意をされて、渋々と眠ることにした。


いつか絶対に聞き出してやる。