【完】初めての恋は――。

内田さんが善そってくれたご飯をお盆にのせて、まずは3年生の先輩たちに配膳し始めた。


次々と配っていると、誰かの手が私の頭に乗せられた。


え?誰?
今日弘樹はいないはずなのに。


思い当たる人物は今日いないはずで、振り向いて確認することにした。


「……前田先輩?」


予想外の人物だった。


「亜美、配膳は男子でやるから、お茶汲んでこい」


先輩たちも協力してくれるらしく、よく見ると前田先輩の他にも、2年生の先輩たちが一緒だった。


「分かりました、お茶汲んでくるのでお願いします」


折角の申し出だから、先輩たちに頼むことにした。


実際2人じゃ大変だったしね。


内田さんのいる方へとまた移動した。