「先輩、今日は参加ありがとうございました。みんな、いい刺激になったと思います」


私は弘樹と共に、卒業生や先輩たちに挨拶して廻っていた。


これも男女の主将の仕事だったりする。


まずは卒業生たちに挨拶をして、最後に3年生の先輩たちへの挨拶に廻った。



「亜美、弘樹、久しぶりだね」


「そうですよ。最近小百合先輩忙しそうでしたから」


本当に久しぶりな気がする。


「お前ら2人、立派にキャプテンしてるな。部員もちゃんと着いてきてるみたいだしな」


「先輩たちのアドバイスのお陰ですよ。それぞれでいつも話しを聞いてもらって、ありがとうございます」


先輩から褒められた。


律儀に答えるのは弘樹に任せて、私は1人浮かれていた。


久々に見た前田先輩は、いつも通りかっこよくて、眺めているだけで幸せな気持ちになった。