太一はきょろきょろと辺りを見渡すと、 あたしの耳に顔を近づける。 「えっ!ちょっ、太一!?」 あたしの顔はもう真っ赤だった。 だけど太一はそれを無視して あたしの耳にささやく。 「あのさー、今日、夜、時間ある?」 うん、と、あたしは顔を縦に振る。 「じゃあさー」 ドキンッと、心臓が高鳴った。