〜美麗side〜

転校してきたばかりのヨウくんは、もちろん教科書なんて持ってなくて、隣の私が机をくっ付けて見せてあげなくてはならない状況になった。

青「ごめんっ。今日だけ見してね。」

ちょっと困った顔して机をくっ付けてくるヨウくんはやっぱり可愛くて。

…って何であたし、可愛いとか思ってんの⁈

青「どしたの?」

私「や、ゴメン!いーよ。見せたげる!」

青「さんきゅ」

机くっ付けると案外近いな。
ヨウくんの甘酸っぱい香りがフワッと香った。

あたしより女子力高いかも。笑

青「何見てんの?」

私「わ!ごめんっ!何でもない!」

ガン見しすぎたぁ…

あぁ恥ずかしっ。

青「見惚れちゃった?」

私「…へ?」

青「いやいやジョーダンジョーダン笑」

私「もう!からかわないでよー」

先「ほら!そこの2人!イチャイチャしてんじゃない!」

全「おっ!NEWカップル誕生かあ?」

私「ちょ、みんなやめてよ!」

青「ヒヒッ笑おもしれっ」

私「ちょっとヨウくんまで!」

先「ほら、とにかく静かにしなさい!」

私、青「はあい。」

あー恥ずかしいっ。

ヨウくんまでからかってくるなんて…

チラッとヨウくんの方を向くと、
彼は窓の外をじーっと見つめていた。

窓際に座ってるヨウくんは、ただでさえ明るい茶髪なのに太陽の光で透明になったように透き通って見える。

そんな彼を見ていると、何だか分からないけど、胸がギューっと締め付けられた。