彼の名前は女の子



「・・・よろしく。」


「ん。」



それだけ言うと彼は机に伏せて寝てしまった。

なに、いまの。
さっきは遠くて気づかなかったけど、この人すごくかっこいい。

笑った顔とか。
優しそうな笑顔だったな・・・、





―――――――

――


「森咲さん!」

HRが終わると前の席の女の子が話しかけてきた。

きれいな子・・・。


「私、大槻翠(オオツキミドリ)。ねえ、私と友達になろ!」

「・・・私と友達になっても退屈するだけだよ。悪いけど遠慮しておく。」


「え・・。」



大事な人を失うのはもう嫌だ。
それなら最初から大事な人なんて作らなければいい。