彼の名前は女の子


――――――


ガチャ

「おい、美羅。」

「・・・なに?」


大きなマンションの最上階。
久々にやって来たおじはチャイムも鳴らさずに入って来た。


「お前にはこの学校に転校してもらう。」

ドサっと置かれた資料には聞いたこともない名前の学校が載っていた。




あの頃からずいぶんと日が経ち、私は高校生になった。

幸せだったはずの私達を襲った突然の交通事故。
両親は二人とも天国へ行ってしまった。

事故当時、まだ小さかった私は二人に抱えられるようにして守られていた。

二人のおかげで私は今も生きている。
でもそんな自分がたまらなく嫌いだった。




「なんで?それにこの学校は今の学校よりずっと古い学校じゃない。」

「兄貴たちが死んでからずっとこの場所に住まわせてやっていたが、学校にも行かないでずっと部屋に閉じこもってるだけじゃないか。いい加減学校に行け。」


両親を失った私はいま、おじの与えてくれたマンションに暮らしている。