「ねえ、みんな。」

朝のホームルームの時、山本はニコニコしながらみんなに呼びかけた。

「なんですか。」

生徒たちは、不思議そうな顔をしている。

「先生さ・・、考えたんだよね。今、天国にいる若葉先生は、みんなに、何を望んでいるの

 って。そして、気づいたんだよ。それは、みんなが、いつまでも優秀なクラスでいること
 
 じゃないかって。」

教室中に、重い空気が流れた。川村が

聞いた。


「先生・・、それ、どういう意味ですか?」



「・・・、優秀な川村さんでもわからない?仕方ないわね・・。教えてあげるわ。

 また、再開するのよ。あの‘ゲーム’を。」

「せんせ・・、ゲームってまさか!」

「そう、そのまさかよ。」

山本は静かに微笑んだ。