「え?」 女性がまた足を止めた。 「…違ってたら申し訳ありませんが…―――あぁ、いえ。やはりなんでも」 ロッドは言いかけた言葉を飲み込む。 あり得ない。 自分の思ったことは間違っている。 ロッドは頭を振った。 「え?」 「なんでもありません、あの方々はもう亡くなっているのですから、なんでもありません」 ロッドが言うと、女性はクスクスと笑った。 「それなら、間違ってないですよ」 「え?」 女性はスタスタとロッドのところまで歩いてきた。 「私が、この国の前王妃、ガブリエルです」