王に愛された女 番外編





「知り合い?」

 テアンに聞かれ、クリスティーヌは頷いた。

「うん。この前、町で会ったの」

「へぇ…。あの子のお父さん、王様の右腕って呼ばれるすごい重臣なんだってさ」

 だから態度がデカいんだな、とテアンが言った。

「すごい人の娘さんなんだ…」

 クリスティーヌはミィナの背中を暫く見つめていた。

 その時だった。

「クリスティーヌさん、ですか?」

 後ろから声をかけられ、クリスティーヌは振り向く。

 前に手紙を持ってきた男だった。

 クリスティーヌは首をブルブル振った。王子からの手紙を持ってきたあの男だ、何かよからぬことが起こるに違いない。

 もしかしたら、前に無礼をはたらいたお仕置きをされてしまうかもしれない。