“スキ”の表し方



「そいつ、すっげぇ背低いから
一瞬中学生かと思ったけど、
咲坂の制服が見えたから助けたんだけど・・・」




背?
低い?
はぁっ!?




「背が低いといえば・・・」




私の隣に座っていた隣のクラスの女子が、
バッと私を見た。




「如月のことか・・・・?」




「壱香じゃないの?」




体育館がざわつき始める。




え?
何?
私がなに?




「え、誰?キサラギ?」




先生がマイク越しに私の名前を呼んだ。




「キサラギどこにいんの?」




ちょ、
ま、
キサラギって私のこと?




「如月は、私ですけど・・・・!」




私の声が体育館に響いた。




「え、どこ!?」




先生が体育館を見渡す。




・・・・・・もしかして、
私のこと見えてない?




「ここです、ここ!」




私は自分の腕を上にあげながら、
飛び跳ねた。




「あ、いたいた!
てか、お前ほんと小さいな」




なっ!!



改めて言うなよ!



自分が小さいことは、重々承知してるわ!



「ったく、お前のせいで遅刻したじゃねぇかよ!
ま、あの時間じゃお前も遅刻だったけどな」




え、何?私怒られてんの!?
てか、ちゃっかり遅刻したのばらさないでよ!




「もう、寝坊すんなよ!」




私は一応、首を縦に振った。