今年の夏、私に休みなんか存在しない。



高2の夏といったら、そりゃもう楽しいに決まっている。



夏祭り行ったり、花火したり・・・・・。



とにかく楽しい期間になるはずだった。



先週までは。



私は唯に先週のことを話した。








『如月ー、ちょっと来い』



先週の放課後、私は先生に呼ばれて職員室に向かった。



職員室で先生に1枚の紙を渡された。



『何、コレ?』



『見れば分かんだろ。
補習だよ、補習』



『補習って、何の?』



『体育』



『は?体育?』



『そ。お前、水泳の授業1回も出てないだろ?』



あ・・・・・・・・。



そうでした。


『なんか理由でもあんのか?』



私は返答に困った。



私が少し目を逸らした。



『言えないなら言わなくていいけど、
補習はやるからな?
これやらないと、お前3年になれないからさ。
んで、25m泳げるまで補習は続くから』



『何それ、知らない!!』


『毎年そーゆー決まりなんだって』



『・・・そんなの無理だよー・・』



『そんなのやってみなきゃ分からないだろ。
夏休み初日から始めるからな』



『・・・・・うん』



私はそのまま職員室を出た。