「話?」
その男の子は真剣な顔をしていた。
「ここじゃアレなので、別の場所で・・・」
話ってなんだろ。
知らない人だし。
まさかっ・・・。
先生との関係がばれたとか!!?
てことは、脅迫っ!?
え、え、どうしよう!!?
「あ、別の場所・・・ですか。
そうですね、別の場所行きましょう」
私動揺しすぎ!!
落ち着け。
私はその人に黙ってついて行った。
その人は中庭で足を止めると、くるっと振り返った。
「あの・・・・俺のこと知ってます?」
「え、えっと・・・・・・」
私はその人の顔をじっと見た。
「ごめんなさい、分かんないです」
「だよね」
その人は少し寂しそうに笑った。
「俺、2-3の尾崎爽っていいます」
「尾崎・・・くん」
「あの、俺、如月さんのこと前から好きでした。
俺のことよく知らないと思うから、
まずは友達からでいいんで、付き合ってほしい・・・です」

