ー耀壱視点ー

琳季は俺達が
付き合ってることを
覚えていない。

俺のことは"担任"としか
覚えてないのだ……

琳季が事故った日、
俺は職員会議で
一緒に帰ってやれなかった…… 

琳季が事故って二週間。

俺達のこと意外は
何処も異常なく覚えている。

学校の事も
事故った時のも。

コンコン。

琳季の病室の
ドアをノックした。

「はい」

琳季の声を聞くのは
久しぶりだなぁ。


「芦唖、
今いいか?」

名前で呼ぶのを
我慢して
琳季に聞いた。

「どぉぞ」

「具合はどぉだ?」

「大分良くなりました」

良かった。

「そぉか、早く治して
学校に来いよ」

俺は今、
上手く笑えてるだろうか?