それから2日後の“土曜日”

ふんわりとウェーブした髮にくっきりと体のラインが出るTシャツ、その上に薄め色の上着にデニムのスカートをはいている桃愛と少しそわそわした雰囲気の詩菴が待ち合わせ場所にいた。
カミー曰く、

「こういう時はシンプルな服で行こう!桃ちゃんの可愛さが際立つから。」

らしい。だから今日の桃愛はかなりシンプルというか地味というかそんな感じだ。
スカートからは真っ白で綺麗な足がのぞく。
そんな桃愛はため息が出るくらい可愛い。
シンプルな服装だから可愛さが際立つ。
カミーの言ったとおりだ。さすが、恋に関して理学者並みの知識を持っているカミーだ。

ちなみに、カミー、桜湖、あやめ、梨李芽、樹悸は桃愛から少し離れたテーブルに座っていた。みんなイヤホンをつけ、2人の会話を聞こうと必死だ。(れっきとした盗聴とかいうやつだ。)
カミーが昨日の夜、桃愛の上着にせっせと裁縫をしていたのを思いだし、桜湖は天才のやることは計り知れない。と思った。

しばらくしたが、なかなか2人がはなさないため、みんなもうすっかり2人を忘れ、自分たちの会話に花を咲かせていた。
ふと、樹悸がいう。

「花籠が...いない?」