~梨李芽~

「柚萌(ゆも)~!蓮(れん)~!」

「おぉ!りい~」

今日もまた3人で出かける。
うちら3人は小さい時から仲良しの幼馴染。

同じ歳なのにうちより大人な柚萌と、いっつも冷静な蓮。
そんで、いっつもバカやってるうち。

「今日はどこ行く~?」

と柚萌が聞く。

「オケっ!カラオケいこ!!歌いたーい!!!」

といつものようにうちが一番最初に答える。
そして、いつものようにうちが先頭になって歩く。


「いっつも張り切りすぎだよ笑」

「りい、馬鹿だからしょうがない笑」

そう言って後ろで笑いながら話してる。


なんかすごいモヤモヤする。


そう、うちは蓮が好き。

この時、柚萌の頬が真っ赤に染まっているのにうちは気づかなかった。


「~♪」
「蓮うたうま~!!」

そして、かっこいい、と心の中で付け足した。

存分に楽しんだあと、蓮は言った。

「わりぃ、今日バイトあるから行くわ!じゃあな。」

「ん、頑張れ~」「ばいばーい」

と別れを交わす。

「どうする?もう帰る?」

うちは柚萌に聞いた。でも、その問の答えは返ってこなかった。

返ってきたのは、俗に言う“告白”だった。


「...あたしね、蓮のこと好き。この関係壊しちゃダメだと思って黙ってたけど、やっぱ諦めきれない。...応援、してくれない?」

柚萌の言葉にうちはこう返した。


「うちも...蓮が好き。だから、応援はできない。」

「そっか。じゃあせめて、付き合った方を応援することにしない?」

「うん。」

そして次の日からも今までどおりだった。

3人で一緒に写真も撮った。

3人仲良く幼馴染やってた。

...あの日までは