あしたのみらい

…ふぅ…、出来た。

あんまり良いのは出来なかったけど。

孝一くんなら。

『ありがとう』って言ってくれる気がする。

ふと、空を見上げた。


青々としてた…けど。



雲は…どこか切ない白。


太陽は真っ赤に輝いて。

キラキラしていた孝一くんの笑顔とおんなじくらい。






切なくて。

でも輝いてて。

りんと咲き誇る花のように。

多くの人に惜しまれながら散ってゆく桜のように。

美しくて、儚くて…。

涙を、こぼさせるものだった…。

「…っ」

嫌だ…。

孝一くんがいつか私の前から姿を消すって分かってる。

でも…。

もうちょっと先にしない…?

孝一くんに言えれば良いのにね。

言いたいけど…。

『叶わない夢』だって分かってるよ…?

でも_!