"愛する"の意味

｢わぁっ…｣

体育館に着いた私は思わず声が漏れた｡

何故なら…

体育館は大きく純白の壁に元から書かれているだろうこの学校の紋章､それに恋愛禁止ではないため右の壁に女の人の天使…左の壁に男の人の天使が描かれているからだ｡

｢君､一年生??｣

私がうっとりと眺めていると隣から突然声が聞こえた｡

｢ふぇ…??あ…はい…｣

急いで振り向くとそこに立っていたのは青色の紋章を付けた男の人だった｡

青色…ってことは３年生…でしょうか｡

そう､この学校の紋章の色で学年を表している｡

青色は３年生｡
赤色は２年生｡
黄色は１年生｡

私は１年生だから勿論､黄色｡

｢入学式…始まるから自分の名前が書いてある席に着いていな｣

男の人は優しく微笑むと私から離れていった｡

名前が書いてある…ってことは…あ…あった｡

私の名前が[い]から始まるため前を探していたらすぐに見つかった｡

私は椅子に座り静かに入学式が始まるのを待っていた｡