追い込んでいた腕を緩め、奏の涙に触れようと頬へと手を伸ばした。

ビクッ!!

奏は怯えた目で俺を見ていた。

もう、もう二度と幼馴染みには戻れない……
自分の気持ちを押し付け、奏を怖がらせてしまった。

頬に触れようとした手を戻し
「ごめん…俺、もう二度とお前の事悩ませねーし、迷惑かけねえから…」

奏から離れ、俺はベットへと戻った。

「帰るね……」
消え入りそうな声でつぶやき、奏は帰って行った。