早く帰りたい。そんな気持ちでいっぱいで歩き出した。

グイッ!!!!
「きゃ!ゆ…う…?」

いきなり、優に抱きしめられ私は優の腕の中にいた。

「なぁ、俺じゃ駄目か?」

聞いた事もないような優しくて低くて甘い声で呟かれる。

一瞬の出来事に、頭は混乱していた。

「私、好きな人が……」

「知ってる。橘先輩だろ?」

「な、何で知ってるの??」
優が私の気持ちに気づいていたことに驚き、問いかけた。