……見つけた。

橋の下でしゃがんで顔を手で覆っている。

奏の泣き顔は、一番見たくなかったのに…

「奏!何やってんだよ…」

「ごめん、ごめん!ちょっと、鬼ごっこしたい気分だったの!!」
顔を伏せたまま、空元気に答えてくる。

「ごめんね、ほら!花火も終わったし帰ろうよ!!」
無理矢理立ち上がって、顔はあげずに前を歩く。