「もー、子供じゃないのにー」

そう言いながらも俺の手を握り返してくれる。

りんご飴の出店に並び、
念願のりんご飴片手に奏はご機嫌だ。

「んー!!美味しい!りんご飴、大好きっ!!」

美味しそうにりんご飴を食べながら、左手は俺と繋いだままだ。

幸せだなあ…こんな時間が続けばいいのに。

そんな幸せも、奏の行動一つでひっくり返る。