ちゅっ!!

「……おまっ!!」
不意打ちで奏からキスをされた。

「ふふふっ、さっきのお返し〜」
イタズラに奏が笑う。

くるっと前を向いて歩く奏を
愛おしく想う…
早歩きで前を歩く奏に追いついた。

「なあ…」
ぐいっと奏を後ろに引っ張り、耳元で

「お前、小田にならねえ?」
と聞いた。

すると奏は、顔を真っ赤かにしながら
「……うん」と頷いてくれた。

してやったり顔の俺と真っ赤かな顔の奏が歩く。
強く強く手を繋いで…

俺達の夏はまだ始まったばかりだ。

END