奏は橘先輩の相談はしてこなかったし
俺も軽く聞く位だった。

少しずつ変わっていく季節、
9月も終わりに近づいてきた。

「お前、LINEしてんの?」

「橘先輩?ちょくちょくLINEとか…電話とか…」

「へえ、いいな幸せだな!」

「んー、優もほら!広瀬さん…」

「あいつは違うかな…でも、告白された」

「え!?本当に!?」

「嘘ついてどーすんだよ。笑」

「…優も、幸せ者だよ」

「そうだな、あいつが隣にいるとずっと笑ってられるし」

「二人ともお似合いだよ」

俺は返事の変わりに自転車のスピードをあげた。