なかなか返事をしない私を心配し、

「お前、まだ体調悪いの?大丈夫か?」
と、自転車を止め背中越しに聞いてくる。

私はその返事に、優の背中に頭をコツンとぶつけ
「ねえ、優ー?」

「何だよ」

「優の後ろ、私以外乗せたら駄目だよ?」

「!?お前、本当に熱でもあるんじゃねえの!?大丈夫!?」

私は自分が口走った事に、後悔し
すぐに顔が熱くなった。

「そう、かも…身体がだるい…」

「…俺にもたれかかっとけ」
そう言って、優はまた自転車を漕ぎ始めた。