「え、一人にして大丈夫?」

「多分、病気じゃないくて一人になりたかったんだろ」

「奏さあ、年取るたんびにほのかさんに似てきたよね。笑」
奏はほのかさんに似ている。
ほのかさんも小柄で可愛らしい印象がある。

「ほのかがいなくなって、9年か…早いな〜…」

おっちゃんが少しずつ話出す。
「ほのかがいなくなって、俺は奏の側にいてやれなかった。育ててくれたのは、優パパママと優だと思ってる」

おっちゃんの話に涙が流れるのを堪える…

「側にいてやれなかったのに、ぐれずに真っ直ぐで素敵な子に育ててくれてありがとう」

気づけば、コンビニはすぐそこで
俺の赤い目を見て、ふんわりと笑った。
「早く買い物して、帰ろう!」
そう言ってカゴを手にした。