僕のとなりは、君だけ。

そう言うと、嬉しそうに顔を上げ
満面の笑みで
「どういたしましてです!先にグラウンド行ってますね!」

走って、グラウンドへ行く広瀬の後ろ姿を見つめた。
広瀬の言葉で心が軽くなった。

「あいつには、本当に頭が上がらねえわ…」

俺の夏休みはサッカーの練習ばっかりになる。
次の日も朝から夕方までサッカーだ。
自然と奏と過ごす時間もない。

気づけば広瀬がよく隣にいて、奏との事を忘れていた。