自転車を漕いで、いつもの道を帰る。
一人で乗る自転車は軽くて、いつもより
前へと進む、なのに…
いつも以上に家まで遠く感じた。

部活がない日は必ず後ろに奏がいた。
自分がした事が取り返しのつかない事だって分かってる。

もう、俺の頭の中は後悔でいっぱいだった…

家に帰ると見慣れた奏のサンダルがあった。

「そういえば、あいつ呼ぶって言ってたな…」