SWEET HOLIC《1》~イケメン専務の甘い独占欲~

「ここは…死んだお爺さんとお婆ちゃんの土地。私のお父さんだってこの場所で育ったの…私だって…簡単に手離すコトなんてできない!」



「別に孫であるお前を危険に晒してまで…死んだ爺ちゃんや婆ちゃんだって父親だって守って欲しいとは思っていない。みんな…お前が幸せになるコトを願っているはずだぞ」



克己の言う通りかもしれないけど。
私一人でそう簡単に答えは出せない。




「サインした方が…賢明だと俺は思う」




克己は私の肩を軽く叩いて、部屋を出ていこうドアに向かう。



「どこに行くの?」



「…どこって…居間にあった仏壇に手を合わせて来るだけだ」



「…そう」




克己は部屋を出て階段を下りて行った。