教室に戻ると一気に
みんなが騒ぎだす。
わたしはユウと2人、雑誌を
広げ、語っていた。
「さっきの月野先輩って
下の名前なに?」
「アハハッ。
あずってホント知らないんだね」
「いいじゃんよー。」
少しふて腐れるわたしに
ユウは笑いながら教えてくれた。
「月野 ソラ先輩だよ。
めっちゃ綺麗な名前だよね」
ソラ先輩......
そらと月か ......
わたしの一番嫌いな組み合わせだ。
「あずー?」
「あ、ごめんごめん。
ホントきれいな名前だね。
月野先輩の雰囲気に合ってる」
「でしょー。ホントかっこいいわあ」
かっこいい。
それは嘘ではなく事実。
綺麗な名前。
綺麗は事実、でもわたしは
嫌いな名前だな .....
