「いい加減にしろよ!!!いつまでも過去に捕らわれてんな!!あいつは、もうここにはいないんだよ・・・!!!」



尚樹が怒鳴り声を上げた刹那、乾いた音が部室内に響き渡った。



「アンタ・・・サイテー」



乾いた音の正体はアズが尚樹の頬を叩いた音だった。



「アンタにだってわかるでしょう!?アイツがいなくなって奈緒がこの1年間どんな思いでいたのか!!」



「あぁわかるよ。でも、泣いたらあいつが帰ってくんのかよ!?」



「・・・帰ってこないなんてわかってるよ。そんなの・・・」



アズが・・・めったに泣かないアズが私たちの目の前で泣いた。