片野も彼女たちに一つ嘘の微笑みを投げ、名を名乗った。




すると、女らは





「タケル君?いい名前ですね。」





と微笑み返した。




片野の中では、大体女らはそう言うと予感していた。






本当にいい名前なのか、どこがいいのか。






真面目な片野は褒められても平然としていた。





「それにしてもお綺麗なお顔立ちですね。」




「あ、私も思ってたんです。カッコいいですよね~。」





女達は一気に片野を煽て出した。





片野はただただ真面目な顔をして、自分の膝の上で握り拳をつくっていた。