片野達が店に入ると、二十歳前半くらいの若い女が三人洒落たソファに座っていた。
女らはこちらに気付くと一斉に手を振った。
ぽっちゃりおやじはデレデレしながらも、女の方へ小走りして行った。
渡邉の腹はスライムのように跳ねている。
片野は、そのスライムを目で追うようにして席に着いた。
女と向かい側の席に座ると、可愛い面ばかりだ。
「こんにちは。私は草野(クサノ)さとみです。」
一番左に座っている娘が言った。
「私の趣味は…」
そう女三人は続けて自己紹介をした。
ぽっちゃりじじいはずっとニヤニヤして頷いていた。
