「おっきいな~!!」


ここは『私立 花水木高校』の校門前。

橘 穂乃花は今日から通うことになった学校を目の前にして、ただただひたすらその大きさに驚いていた。

今日は一年の始まりである入学式。

大きな校舎に圧倒されながらも、穂乃花は校門をくぐる。

校舎までの道には桜の木々が植えられており、花びらが美しく散っていた。

今年は桜の開花が全国的に遅く、今がちょうど見頃なのだ。

(きれいだな。心が洗われてくみたい。)



昇降口までつく。
たくさんの人で混みあっているなか、穂乃花は自分のクラスを知るために、人混みのなかに足を踏み出した。