黄昏に香る音色

CDをセットし、

恵子は、ソファーに腰を降ろした。

好きなお酒。

ワイルドターキーをロックで楽しむ。

そういえば、

このお酒を好きだったのは、健司だった。

最初は、全然おいしいと思わなかったのに…。

意地で飲んでた。

たぶん、女はお酒なんて、いつも…

意地で、飲みだすのよ。


いつのまにか、啓介もかずちゃんも、好きになってた。


音楽が始まる。

恵子は、静かに目をつぶった。


光が、恵子を包んだ。

眩しい光。

恵子の目の前のステージに、

啓介が、

阿部が、

武田が、

原田がいる。

そして、

明日香が歌っている。

明日香の声、啓介の音。

すべてがすばらしい。


観客の歓声が、ため息に変わる。


(そうか…取ったのね!)

かずちゃんに続いて。

恵子は、涙を流していた。


(あたしの子供達が!)


あそこにいるのは、

あたしの子供達なのよ。

あたしの自慢の子達よ。